妊娠後期はおなかが大きくなり、体調が変わりやすい時期。日常生活の中で感じる不安や疑問について、一問一答形式で産婦人科医に回答してもらいました。
Q.妊娠が進むにつれて腰痛がひどくなっています…
A.入浴、マッサージなど血流を促すケアで和らげて
おなかが大きくなるにつれて、腰への負担は増していきます。重いものを持ったり、前かがみになったり、同じ姿勢を続けたりすると悪化の原因になるので、なるべく避けて。打撲などの痛みと違うため、冷やすよりも血流をよくすると痛みが和らぐはず。入浴して体を温めることで症状が緩和する人も多いようです。また、パパに腰をマッサージしてもらうのもおすすめ。陣痛が始まったときの予行演習にもなります。
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Q.脚がよくつって困っています
A.マッサージなどで脚の疲れを取って
筋肉の疲労が要因のこむら返りが考えられます。残念ながら治療法はなく、日ごろの予防が大切です。長時間立ちっぱなしでいることを、できるだけ避けましょう。入浴時に脚をマッサージして血流をよくすることもおすすめです。
Q.妊娠後期に入ってから、歩くと恥骨が痛い!出産まで続くの?
A.出産まで続く可能性も。骨盤ベルトなどを活用して
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恥骨が痛くなるのは、妊娠中、骨盤内の関節がゆるむからです。産後は痛みが治まりますが、出産まで続く可能性はあります。骨盤ベルトなどでサポートすると緩和するかもしれません。健診時などに助産師さんに相談して、正しい着け方を教わってから着用するようにしましょう。
Q.胎動で寝つけず。寝不足気味です
A.1日の中で睡眠時間が確保されていれば大丈夫
抱き枕に抱きついたり、背中にクッションなどを入れて少し上半身を起こしたりして、寝やすくなる工夫を。また、日中眠れる状況であれば、夜の睡眠に影響しない程度の仮眠を。1日の中で睡眠時間が確保されていれば大丈夫です。
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Q.便秘が続き、痔になってしまいました…
A.便秘も痔も、医師に相談し、薬を処方してもらいましょう
痔を悪化させないためにも、便秘を解消しましょう。便意を感じたらタイミングを逃さずにトイレヘ行き、水分をしっかりとって。また食物繊維が豊富な野菜、海藻類をとるなど食生活の工夫も大切です。妊娠中は残念ながら痔が完治することはなく、塗り薬による対症療法になります。産院で薬を処方してもらえるので、遠慮せずに相談しましょう。
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Q.便秘で強くいきんだら赤ちゃんが出てきたりしない?
A.排便のいきみがお産につながることはありません
排便時、強くいきんでもお産になることはありませんが、日常的に過度な腹圧がかかるのは心配です。また、便秘が続くと痔になってしまうことも。便がかたい、便秘気味という場合は、妊婦さんでも飲める便秘薬を処方してもらえるので、遠慮せず産院で相談して解消しましょう。便秘対策には水分をしっかりとることも大切です。
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Q.外陰部がかゆくてしかたありません
A.かゆみが強い場合はカンジダ腟炎の可能性が
外陰部にかゆみがある場合、原因の多くはカンジダ腟炎です。妊娠中は、常在菌であるカンジダ菌が増殖しやすくなり起こります。塗り薬や腟剤で治療できるので、かゆみがある場合は医師に相談を。カッテージチーズのようなおりものが出る場合も、カンジダ腟炎の可能性があるため早めに産院に相談を。
監修/笹森幸文先生、取材・文/茂木奈穂子、たまごクラブ編集部
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妊娠中のちょっとした体の変化に対する疑問は「こんなこと医師に聞いてもいいのかな?」と遠慮しがちですが、安心して妊娠生活を送り、お産を迎えるためにも、健診時に相談することが大切。症状によっては、妊娠中でも使用できる薬を処方してもらえます。後期のたまごクラブ秋号の「妊娠後期のトラブル&疑問ここで解消! All clear!」特集では、出血やおなかの張り、さかごでママや注意したいことを詳しく紹介。また、自転車・自動車の運転や、ヘアカラー、家事、セックスなど日常生活のQ&Aもあります。ぜひチェックしてみてください。
●記事の内容は記事の内容は2025年7月の情報で、現在と異なる場合があります。
参考/『後期のたまごクラブ』2025年秋号「妊娠後期のトラブル&疑問ここで解消! All clear!」
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