たまひよ

高校1年生のときに2型コラーゲン異常症と診断された、大学3年生でモデルとしても活動する星来(せいら)さん。2型コラーゲン異常症の多くは2型コラーゲン遺伝子変異により発症し、軟骨や目の硝子体、内耳などに症状が現れる骨の病気です。
星来さんは、低身長、X脚などの症状があり、現在、身長は123cm。
星来さんに、大学生活や将来の夢、障害のあるモデルをめざした理由を聞きました。全2回のインタビューの後編です。


自身の入院経験から、大学では医療保育を学ぶ



星来さんは、現在大学3年生。大学では医療保育を学んでいます。

――大学で医療保育を専攻した理由を教えてください。

星来さん(以下敬称略) 私は2型コラーゲン異常症の中の先天性脊椎骨端異形成症(せんてんせいせきついこったんいけいせいしょう)と診断されています。2型コラーゲン異常症には、さまざまな症状がありますが、私は低身長と背骨が曲がる側弯症があります。

小学6年生のとき、側弯症の手術を受けました。9時間におよぶ大きな手術で、手術前に全身麻酔をして意識がなくなることや、背中の上から下までメスで切って、金属の棒を入れるという説明を聞いて、本当に怖くて不安で。「全身麻酔をしたら、もう目が覚めないのでは?」と思うと涙が止まらず、手術当日は、担当医も驚くくらい抵抗しました。

術後も、傷が痛くて痛くて寝返りも打てず、ずっと「痛い」「痛い」と泣いていました。そのとき私を支えてくれたのが、チャイルド・ライフ・スペシャリスト(以下CLS)です。CLSは、入院中の子どものストレスを軽減し、安心して病気や治療と向き合っていけるように心理社会的ケアを提供する専門職です。

私が入院していた病棟には、CLSが1人いたのですが、私は彼女にどれだけ救われたか! たわいもないおしゃべりをしたり、元気になってくると「星来ちゃん、一緒に遊ぼう」とボードゲームに誘ってくれたりして、治療のつらさを忘れさせてくれました。あのときの思い出がずっと心に残っていて、成長するに従い、私も病気と闘う子どもたちの役に立ちたいと思うようになりました。
そのため大学で、医療保育について学ぼうと思いました。

――大学で行った、実習について教えてください。

星来 幼稚園、保育園、児童養護施設で実習をしました。
幼稚園の実習初日に、私が担当したクラスで「私は、生まれたときから病気があって小さいんだよ」と自己紹介をすると、子どもたちが「先生は小さいから秘密基地で一緒に遊べるね!」と笑顔で言ってくれました。

でも、私が担当していないクラスの子どもたちは、私が小さい理由を知らないので、私を見ると指をさして「あの先生、小さいね」「小さい先生、嫌だな」と言うんです。
子どもたちの反応の違いは、性格によるものではなく、なぜ小さいのか理由を知る機会があるかないかの差だと感じました。

――中学校や高校、大学での友だち関係はどうでしたか。

星来 中学校、高校のクラスメイトには恵まれていたと思います。少人数制の中高一貫校に通っていたこともあるかもしれません。人数が少ないから、みんな私の疾患のことを理解してくれていたし、学校も必要な配慮をしてくれました。
大学生になってからの話ですが、一緒の高校に通っていた子から、突然連絡をもらいました。その子は高校からの入学で、共通の友だちを通じて話したことはありましたが、特別親しかったわけではありませんでした。でも「実は前から星来ちゃんともっと仲よくなりたかったけど、『ヘルプマーク』をつけているし、どんなふうに接していいかわからなかったんだ」と言うんです。
低身長は見た目でわかりやすい障害なので、当時の私は説明することをおこたりがちになってしまっていました。でも、私自身が障害をどのように捉えていて、どのように接してほしいと思っているかは、私の口から伝えない限りわかりません。新たなコミュニティに入るときには、よりていねいに伝えていきたいと思いました。

――大学卒業後の進路についてはどのように考えていますか。

星来 できたら大学院に進んで、インクルーシブ教育について学びたいと考えています。

ずっと医療保育士を目指していたのですが、私自身、外に行くとジロジロ見られて居心地が悪いこともあります。また先ほど話したように、実習先での子どもたちの対応の違いにも衝撃を受けました。

そうした経験を積み重ねるうちに、子どものうちから、多様な人たちが自然にまわりにいる環境の大切さを痛感するようになりました。
どのようなカタチになるかは、まだわかりませんが、将来は、子どもたちが多様性への理解を深められるような仕事をしたいと考えています。


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