2023年11月に第1子の女の子を出産した、アナウンサーの弘中綾香さん。娘さんは現在2歳4カ月を過ぎ、イヤイヤ期に入るころなのだそう。弘中さんに、妊娠・出産のときのこと、産後の育児の様子について聞きました。全2回のインタビューの前編です。
出産は無痛分娩を選択。でも痛かった!
――2022年に結婚し、2023年5月に妊娠を公表した弘中さんですが、妊娠した当初はどんな気持ちでしたか?
弘中さん(以下敬称略) 結婚後、妊娠についてとくに計画していたわけではなくて、まず「マジか」と驚いたというのが第1印象でした。子育てに対しての不安も大きくて、自分がちゃんと育てられるのか、母親になれるのかという気持ちが強かったように思います。
――妊娠中の経過はいかがでしたか?
弘中 妊婦生活はとても順調だったと思います。つわりも重くはありませんでした。「おなかがすくと気持ちが悪くなり、食べ過ぎるともどしてしまう」という時期はありましたが、時間がたてばつらさも忘れるくらいの軽いつわりだったのだと思います。
安定期を過ぎてから妊娠を公表すると、まわりの方からいろいろ教えてもらう機会が増えて、楽しみも増えました。周囲がすごく応援してくれていたので、妊娠期間はとても前向きな気持ちで過ごせていたと思います。
――出産方法は無痛分娩を選択したそうですが、どんな理由からですか?
弘中 「痛いのが嫌」という単純な理由です。そんなに深く考えがあったわけではなく、出産する病院では無痛分娩も選べたので、それなら無痛がいいと思って。「こんなお産をしたい」というようなこだわりもあまりなく、バースプランも全然考えていなかったです。
――実際、痛みはどれくらいでしたか?
弘中 陣痛は、生涯でいちばん、ものすごく痛かったですね。麻酔を入れるまでの陣痛が本当に痛くて…。麻酔がなかったらどうなっていたんだろう、と思うくらい。麻酔を入れてからも、痛みはやわらいだものの、圧迫感のようなものはありました。
――赤ちゃんが生まれた瞬間の気持ちは覚えていますか?
弘中 「やっと出た!」 という感じでした。やっと会えてうれしい!という感動より、陣痛があまりに大変すぎたので「これでやっと終わりか〜」という達成感のような気持ちが大きかったと思います。
生まれたばかりの娘は、肺に水が入ってしまって呼吸が苦しかったようで、小児科の先生がすぐに来てくれて処置してくれました。娘の状態が落ち着いた、出産から数時間したころに会えました。
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子育てに関するすべてのことが不安
――産後、初めて娘さんに会ったときはどう感じましたか?
弘中 予想以上に大きくて「こんな大きい赤ちゃんがおなかにいたのか!」と驚きました。産む前には推定3000gと言われていたんですが、3500g以上あったんです。先生も大きいね、とびっくりしていました。産前の推定3000gの体重なら標準くらいかな〜と思っていたんですが、500g増えるとかなり大きさが違いますよね。
私自身も生まれたときは3900g超えのビッグベビーだったそうですが・・・。
――出産後は、すぐにお世話が始まりましたか?
弘中 母子同室の個室だったので、すぐにつきっきりで赤ちゃんのお世話が始まりました。でも病院にいるときは看護師さんたちに助けてもらえたので、1人ではない感じがしてとても心強かったんです。
「始まったな」と覚悟したのは、退院してから。家に戻れば私も夫も初めての育児で、2人でオロオロしながら「どうしたらいいんだろう」と戸惑うことばかり。赤ちゃんのお世話に関するすべてのことが不安でした。ミルクの量もそうだし、授乳のしかたが合っているのか、自分のやり方が正しいのかわからなくて、ドギマギしていたと思います。
――育児に少し慣れてきたのはいつごろですか?
弘中 百日祝いのころだったと思います。そのころまでミルクを飲んだ時間や量とか、おむつ替えの回数などをノートに記録していたんですが、「もういいかな」と思って、記録するのを止めたのを覚えています。体重も順調に増えていたし、1カ月健診、3カ月健診などで発育も順調で、もう心配しなくても大丈夫かな、と思ったんです。安心したと同時に、それまでが張りつめすぎていたかな、とも感じました。
――お世話に慣れる一方で、産後にメンタルが不安定になることもありましたか?
弘中 産後1〜3週間くらいのころは、毎日のようにポロポロ涙が出ていた気がします。理由がよくわからない涙でした。何がつらいというより、この生活がいつまで続くんだろうとか、もっと上手にできるはずなのにできないとか、「こんなはずじゃないのに」という気持ちで落ち込んでしまっていたんだと思います。
――そういう中で、産後に何かサポートも受けていたのでしょうか。
弘中 退院してから、生後4カ月までに産後ケア施設を5回利用しました。また、民間のベビーシッターマッチングサイトで、産後ケアも受け付けている助産師さんにお願いして、週1回くらい来てもらっていました。育児の不安や自分のメンタルの不安定さがあるなかで、専門知識のある方にサポートしてもらえるのはとても心強かったです。
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出産前にやっておいたほうがいい準備は?
――産後のサポートについて、妊娠中に準備をしていたのでしょうか。出産前にやっておいたほうがいい準備について教えてください。
弘中 母子手帳をもらうために区役所へ行くとき、行政サービスについてしっかり聞いておくことは大事だと思います。自治体での補助や申請できるサービスは意外と多くありますが、結構使っていない人も多いみたいです。赤ちゃんが生まれてからは区役所に行くのも大変なので、先に調べておいてよかったと思います。
また、書類提出など事前申請が必要なものは出産前に準備しておくほうがいいですね。そして、産後のサポートについてはどんなものがあるかを頭の片隅に置いておくだけでも、いざトラブルが起きたとき頼れる場所がわかっていると、安心感が違うと思います。
――妊娠・出産・育児を経験して、価値観が大きく変わったこと、逆に変わらなかったことはありますか?
弘中 本質的な部分や性格、大事にしていることは変わっていないと思います。でも娘が生まれたことで、ものごとを多角的に見るようになりました。こういう見方、考え方もあるよね、と思えるようになりました。
――今2歳4カ月を過ぎた娘さんですが、これからどんな子に育ってほしいと思っていますか?
弘中 子育てに関する本やYouTubeなどを見ていると、いろいろ考えることもあるんですが、結局は「健康で、体と心が強い子」に育ってほしいというところに行き着いています。
たとえば子どもの得意なことを伸ばしてあげよう、という考え方についても、得意なことができるのはまず土台である体が健康であってこそだな、と。丈夫な体があってこそ、丈夫な心が育つと思うので、まずは健康に、強い体に育ってほしいな、と思います。
お話・写真提供/弘中綾香さん 取材・文/早川奈緒子 編集・構成/仲村教子(entente)、たまひよONLINE編集部
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2歳4カ月を過ぎた娘さんについて「そろそろおむつ卒業のことも考えますか?」と聞くと、「娘をトイレに誘うものの本人は嫌がるので、あせらなくてもいいかなと、あまり気にしていません」と弘中さん。無理せず自然体で子どもに向き合う姿勢がすてきです。
弘中綾香さん(ひろなかあやか)
神奈川県出身。2013年にテレビ朝日に入社し、アナウンス部に所属。数々の人気番組に出演するほか、雑誌での執筆活動など幅広く活躍している。2023年、第1子女児を出産。
たぶん、ターニングポイント
人気アナウンサー・弘中綾香さんが妊娠・出産・育児のリアルを本音でつづるエッセイ。思いがけない妊娠からつわりや産後の壮絶な日々で出会った「新しい自分」とは? プライベートフォトも多数収載!弘中綾香著/1540円(朝日新聞出版)
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