今回のテーマは「子育ての理想と現実」についてです。実際に子育てをしていて、自分の理想とのギャップに驚いたことはありませんか?
「たまひよ」アプリユーザーの体験談を聞くとともに、助産師の岸本志織さんにアドバイスいただきました。
「SNSで見るキラキラママ」なんて絶対不可能!!
最初にみんなの声から紹介します。
Q:出産前に思い描いていた「こんなママ・パパになりたい」という理想と比べて、現実はどうですか?
「こんなに体力が必要とは思わなかった。そして寝不足でツライ。妊娠中は自分のことだけを考えていればよかったが、生まれてきた瞬間からお世話が思った以上に大変。自分に余裕がなくなる」(きゃれん)
「現実は甘くない!動画に頼るなんて!って思ってましたが、動画様々!」(くるちゃま)
「いつも微笑んで温かく見守る母になりたかったのに、実際は眉間にシワを寄せ、怒声を鳴り響かせる余裕のない母になってしまっている。悲しい…」(ほりん)
「子どもが寝ている時間は自由時間と思っていたが、抱っこで寝かしつけたあとはすぐに下ろすと起きてしまうし、睡眠時間は30分程度。その間、いかに家事や自分の食事をすすめられるか、いつもスピード勝負。とてもじゃないけど自由時間はなし。毎日疲れて、空いた時間はママもおやすみタイムです(笑)」(はた)
「イヤイヤ期って大変!と思い身構えて、平然&余裕を装おうと思ったけど、全然できません!余裕があるママはどうしてるの?」(ナッツ)
「ハイハイを習得した今、盛んに動き回るようになり、おむつ替えもなかなかさせてもらえないくらいの活発な子になってしまい、先が思いやられます…」(ちゅん)
「食べ物の好き嫌いをなくして、なんでもおいしく食べられる子にしたいと思ってたのに2歳7カ月の今、食べるものに偏りがありすぎる!野菜をおいしく食べられる子にしたい!」(ゆきんこ)
「やさしいママを目指していたが、現実はガミガミ怒るおかん…」(ぱっちょ)
「自由に育ってほしいと思いつつ、まわりの子が毎日習い事していると焦る自分もいる」(みやぽん)
「理想はおだやかでにこにこママ。お昼寝中にはお菓子作りや編み物とかしちゃったり…。
現実は、抱っこでしか寝てくれないから、いつもおなかの上で寝ていて、私はなーんもできませーん!」(みーまま)
「新生児期にこんなに寝られないって知らなかった。義務教育で教えるべきだと思う!」(luka)
「授乳の回数が減ったら、夜は眠れると思っていました。けれど授乳回数が減ったタイミングで寝返りができるようになり、深夜や早朝にもご機嫌で大声でおしゃべりしながら寝返りをし、もとに戻れなくて泣く…を繰り返し、新生児のとき並みに寝かせてもらえなくなりました。寝返りは昼間にお願いします!」(みー)
「公園や支援センターでママ友をつくって一緒に遊ばせて…、と思っていたが、支援センターに一度も行かないうちに保育園に入り、怒涛の毎日すぎてそれどころじゃない」(みみ)
「明るいママになりたいと思っていましたが、どうしても睡眠不足でボーッとしてしまうときも。自分の行動で一番笑ったのは、寝ぼけながら夜泣きに対応しようと赤ちゃんのほうを向いて手を伸ばしたつもりが、夫をなでなでしようとしていたことでした」(紬希ママ)
「あれこれ買って、スペースも広々確保して、キラキラSNSのママさんみたいに手作りの記念写真を撮って~とか意気込んでいたのですが、ぜーーんぜん無理でした!
私、手先が不器用だし……。私たちなりの楽しいことをして、元気に育ってくれるだけでオッケーということにしました!」(石ころころりん)
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大切なのは「あきらめる力・ゆだねる力・まぁいっかと思える力」
みなさん、多かれ少なかれ、自分の思い描いていた子育てと実際の子育てのギャップに驚いたり、残念に思ったりすることがあるようですね。
思ったより、体力が必要だった、寝不足がひどい、時間がない、いつも怒ってばかり、理想のママになれない、まわりと比べて焦る、などと考えるみなさんに、同じく育児中の助産師・岸本志織さんに、ご自身の体験の中で得た「少しでも現実の子育てをラクに、そして楽しめる方法」を教えてもらいました。
「みなさんのコメントは、どれも深くうなずくことばかりで私にとっても他人事ではありません。
一難去ってまた一難。子育てでは、常に新しい課題に追われます。
助産師として人様にアドバイスをさせていただく立場ではありますが、自分の子どもとなると話はまったく別です。
独身時代、一生懸命勉強した食育関連の資格でさえも、離乳食をなかなか食べなかった息子には1ミリも通用しませんでした(笑)。
そして今は、口達者な4歳間近の息子とまともにバトルを繰り広げ、大人気ない対応をしてしまい、時折『私は母親が向いていないんじゃないか…』と思いたくなる瞬間だってあります。
隣の芝生は青いどころか黄金に見えますし、理想と現実のギャップはいつまでたっても埋まる気配はありません(笑)。
私がよく妊婦さんや産後のママさんとお話をする際にお伝えしていることがあります。
それは、勉強や進学、仕事などこれまでの生き方では『やる気・気合・努力・根性』みたいなものが必要だったかもしれませんが、こと妊娠・出産・育児においては、気合も努力も無効ということです。
自分から生まれ出てきたけど別人格であるわが子と接していく上で、頑張ってもなんとかならないこと、思いどおりにいかないことばかりです。
いい意味で『あきらめる力・ゆだねる力・まぁいっかと思える力』。
そんな能力が重宝されるまったくの異世界に転生したと思ってください、とお伝えしています。
ただ忘れてほしくないのは、いつだって答えは自分の中、目の前の子どもだけが知っているということです。
親としての愛情や責任があるからこそ、子どもや家族のために『〇〇でなければ!』と正解を求め、情報の海の中で溺れかけている頑張り屋さんの親御さんがいかに多いことかと感じる日々です。
育児に正解なんてありません。
やってみなきゃわからないことばかり。
だから、『こうあるべき、こうしなくちゃ!』という他者軸の考え方よりも、『自分にとってこれは快か?不快か?』。そんな本能的な感覚を研ぎ澄ましてみたほうが、案外ご自身の“最適解”に近づくのだと思います。
とにもかくにも、毎日、大切な命を守りながらママが生きているだけで花丸です。
そして親が思ってる以上に、子どもたちは大きな大きな愛で無条件にママのことを大好きでいてくれているのだとも思います。彼らの偉大さには頭があがりません(笑)。
私も、いつかすべてのネタが笑い話になることを祈りながら、子育てしつつ親育てもされる、そんな泣いて笑っての大変ながらも愛おしい毎日を送るママたちに、心の底からのリスペクトとエールを送り続けます」(岸本志織さん)
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
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岸本志織さん
PROFILE)
助産院fillme代表(出張訪問/オンライン型)。母乳外来や育児相談のほか、ベビーマッサージ、タッチケア、性教育などにも力を入れている。「自己受容できる子どもたちで溢れた社会」にすべく、まずはママや女性がご機嫌でいられるようなサポートを大切に、家族の暮らしごとに寄り添う地域助産院を目指している。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2026年6月の情報であり、現在と異なる場合があります。
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